居宅介護支援センターからのお知らせ

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居宅介護支援

2019.07.10

事例のご紹介 1

私たちが関わった利用者様で「脳梗塞を発症し入院となりましたが、現在は自宅に戻られ麻痺があっても元気に過ごされている方の事例」を紹介させていただきます。

[事例]
氏名:大森 べに子様(仮名) (69才)  介護度:要介護2

夫と死別され、現在は長男家族と生活しています。5年前に、脳梗塞を発症し、病院へ搬送され入院となり、右側に麻痺、言葉がうまく出ないという障がいが残りました。

べに子様は、麻痺が残ったこと、言葉がうまく出ないことを大変落ち込んでおられました。
また、退院後、家に帰っても、長男家族に迷惑を掛けてしまうのではないかと気にされておられました。そんな中でも長男家族の励ましにより、入院中にリハビリをされ、車椅子を使用すれば自力で移動でき、日常生活が送れるようになりました。介護認定は要介護3の認定となりました。

退院に向けての話合いがすすむ中、べに子様はまだ自宅に帰ることに以下の不安を感じていらっしゃいました。

1.自宅で本当に生活できるのか?自宅で転んだりしないか?トイレに行けるか?
2.再発が心配。
3.退院したらリハビリはできなくなるのか?

この不安に私たちケアマネジャーとしてお手伝いさせていただいた内容は次の通りです。

1.自宅の環境整備のため住宅改修、福祉用具貸与をおこないました。

  • 自宅内の段差にスロープ板を設置して段差を解消しました。また、べに子様のお部屋からトイレや茶の間までの廊下に手すりを設置しました。
  • トイレは和式トイレを外して洋式トイレに替える工事をし、手すりを設置しました。また、ドアを引戸にしました。
  • べに子様のお部屋のドアを引戸にし、車椅子でも通れるようにしました。

※この住宅改修費用は、総額102万円の金額となりましたが、介護保険の住宅改修費で18万円が支給され、べに子様の支払いは84万円になりました。

  • 介護保険を利用し自走用の車椅子を福祉用具貸与で借りることにしました。(月額700円)
  • 介護保険を利用し自分で起き上がれるよう介護用ベッドやベッド柵を福祉用具貸与で借りることにしました。(1モーターベッド 月額700円)

月額1,400円となりました。

2.再発予防のために医療的なサポートをおこないました。

地域にある医院にべに子様の主治医になってもらい、入院先の病院と連携し、経過をみてもらうことになりました。年に1回は脳の検査も含めた健康診断をおこない、体調の管理をしていくことになりました。

3.退院後もリハビリが継続できようにしました。

自宅での入浴は不安とのことで入浴確保も考え、通所リハビリを選択しました。事業所はべに子様と長男様夫婦と一緒に見学に行って決めました。週3回利用となり、歩行のリハビリの他、言語リハビリもお願いしました。

介護保険のご利用金額は、月12回利用で約13,000円となりました。
その他、食事代として 1日650円×12回=7,800円がかかりました。
月額20,800円となりました。

~現在のべに子様は?~
現在、べに子様は4点杖で歩行が可能となっており、トイレも一人で行けるようになりました。また、言葉が出ないことについてもリハビリを継続したことで、徐々に改善され、孫様との会話を楽しめるまでになっております。
介護度も要介護3から要介護2となりました。
べに子様の現在の目標は、介護認定で自立と認定されることです。
これからも私たちはべに子様の目標が達成できるよう、ケアマネジャーとしてできる限りのお手伝いをさせていただきます。